朝日町エコミュージアム|大朝日岳山麓 朝日町見学地情報

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お話 : 白田重明さん(朝日町ワイン総務部長)

〈ワインは飲めば分かる〉
 ワインそのものの説明については、いつも「飲んでいただくと一番わかる」と説明している。ドブ臭かったり靴下の汗くさい臭いのするワインが、仮にあったとしたら大変な事(笑)。タンクが不衛生で雑菌が入ってしまい変な熟成がしたものをそのまま瓶詰めしたことになる。

〈売店のジュースがおいしい理由〉
 ワイン用のぶどうはおいしくないと思われがちだが、ワインがおいしいということは、ぶどうもおいしい。食用の水っぽいおいしさとは違うが、皮ごと噛んでいると味わい深さを楽しめる。売店で出しているマスカットベリーや山ぶどうのジュースがその証拠。子供や運転する人など試飲できない人のために置いてあるが、とてもおいしいと評価をいたただいている。あのジュースがおいしくなかったらうちのワインはすべておいしくないということになる。いいぶどうを使っていることをあのジュースで表している。

〈古いワインについて〉
 よく頂き物などの古いワインが飲めるかどうか問い合わせがあるが、栓を開けて匂いをかいで酸っぱい香りがするものは料理に使えばいい。透かして見てくもりガラスのように濁っているものは
飲まない方がいい。ただし、くもったものが下の方に沈殿していて、上のほうは透明感がある場合は上だけを飲める。濁ったものは元々ワインに溶け込んであった成分が年数経って結晶して落ちたもの。静かに別の容器に移し替えて飲めばいい。

〈白田さんのやりがい〉
 朝日町ワインで働きはじめた昭和50年から35年になった。近頃はワイン作りの現場から離れて畑にいることが多くなった。10数年前からワインの作り方を教えた若手の職員たちが、現在意欲的にワインを作ってくれているのがなにより嬉しい。私は現在、畑から朝日町ワインの全体を見つめる役割を担っている。
(取材/平成22年2月)
※写真は畑を案内する白田さん
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白田重明氏(しらた・しげあき)
昭和32年(1957)生まれ。昭和50年に上山農業高校を卒業し山形朝日農協に就職。山形果実酒製造(有)に出向し、国税庁醸造試験所(東京都)へ研修。翌年研修を終了し、ワイン醸造に取り組む。以後、フランス、ドイツ、スペイン、アメリカなど数回のワイン海外研修を重ねる。国産ワインコンクールの審査員を第1回(平成15年)より4年間務める。有限会社朝日町ワイン総務部長。山形県ワイン酒造組合・事業推進委員長。
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