ぼくのニワトリは空を飛ぶー菅野芳秀のブログ
「小農」潰して多国籍企業に国民の胃袋を預ける。
「小農」潰して多国籍巨大企業に種子を開放する。 「小農」潰して遺伝子組み換えばかりとなる。 「小農」潰して健やかないのちと共にあった食べ物を失う。 「小農」潰して村が滅ぶ 「小農」潰して田んぼの生き物絶滅す 「小農」潰して地域の暮らしが破たんする。 「小農」潰して・・・・ まだ間に合う。 小農、消費者、住民が連携し、食料自給、地域の自立、「いのちと暮らし」こそ全て! 新しい大きな運動を作り出さなければと切に思う。 |
お米が安い。
今年の生産者の売り渡し価格は1俵(玄米60kg)あたり9,000円で、ついに10,000円を切った。1972年(昭和47年)の米価が一俵9,030円だったから40年前の価格に戻ったことになる。ちなみに40年前の朝日新聞の一ヶ月の購読料はいかほどだったかといえば900円。それが今日では3,925円となっている。およそ4・36倍だ。それを米の価格にあてはめれば一俵あたり39,370円とならなければならない。それを9,000円で販売しているのだから、つらい。民主党の「戸別補償」を入れても10,500ほどにしかならない。 新聞がほぼ毎日のように書いてきた「日本の米は高い」。新聞にそんなこといえるか?今日、一ヶ月の新聞購読料が900円でやれますか?お前たちもそれをやってみたら、農家の気持ちがわかるだろう。それをやった上でなお、「日本の米が高い。」といえば話を聞こうじゃないか・・・なんてね、だんだんムカムカしてくるのですよ。 東北農政局の発表したお米一俵あたりの生産原価は昨年産(H21)で14,617円。これが通常栽培の原価だという。実際はもっとかかっているのが実感だが、ま、いい。今年も似たようなものだろう。それを9,000円で農協に売り渡たす。ちなみに生産資材は一切値下がりしてはいない。下がっているのは農家の売り渡し価格だけなのですよ。 水田とともに、数千年の歴史を刻んできた村はいま、少しづつ崩壊に向かっている。わが村の水田農家の平均年齢はおよそ67歳。日本の農家の平均年齢とほぼ一緒だ。後継者なんて育つわけがない。大規模経営の農家の方が立ち行かない。おそらく後3年ほどこの価格が続けば、都会に大きなスラムが生まれていくだろう。そう思っている。 我が家の米は無農薬にできるだけ近づけた栽培なので、当然リスクを負っている。春から秋まで決して気を抜けない。それを白米10kgで5,000円、玄米では4,600円で買い求めていただいている。そのおかげでようやく息子の家庭ともども暮らせているわけだけど、その価格は高いのだろうか。ごはん一杯が70gのお米から炊かれるというから、10kg5,000円の一杯の価格は35円ということになる。10kgあたり630円の送料がかかったとしても39円だ。二杯食べても78円。ペットボトル500mlの水の代金120円にもならない。 こんなことを書かずとも、我が農園のお米をとっていただいている方からの、高いという声は聞こえてこない。支えられているんですね。ありがたいことです。それでもさ、年々安くなっていくお米代金に囲まれていれば・・、「高いなぁ。」と思うようになってしまっても無理からぬこと。我が農園としましても申し訳ないなぁという気持ちになっていく。 でさ、息子と二人、来年は値下げしなければならないだろうなぁと話し合っているわけですが・・・我が家の米の話はさておき、問題はこの国。この先の食と農、この国のかたちはいったいどうなっていくのだろうということなのですよ。 ...もっと詳しく |
お待たせしました。ようやく申告作業にメドがたちました。ブログの再開です。これまでの間、コメントでつないでいただいた皆さん、ありがとうございました。
留守の間もたくさんの出来事がありましたよ。まず何から書こうかとかんがえましたら、やっぱりこれですね。米袋。出荷に使用する5kgの袋は、全て既存の袋を買い求めたり、白鷹町の精米センターのものを使わせてもらったりしていましたが、今月から自分達でデザインしたオリジナルな袋に変えました。そのお米に添えた文章です。 ☀☀今月から米袋がオリジナルなものに変わりました。 「土、いのち、循環のもとに・・菅野農園」 はじめて「菅野農園」としました。今までは菅野芳秀の名前で出荷していましたが、それでは息子が隠れてしまいます。そこで今回の袋をきっかけに、積極的に「菅野農園」を表にだし、代表者を菅野春平としました。今年で28歳になります。私は60歳になりましたから時期としても丁度いいかなと。 実際のところ、田んぼにしても、ニワトリにしても息子が中心の労働になっています。もちろん、私もまだまだ現役の百姓。75歳ぐらいまではせっせと田んぼに通いますよ。その点では同じなのですが、「今度はオレが背負うことになる。」という息子の自覚がね。違うものになるのだと思います。 ☃☃「3ヘクタールの水田と1,000羽の自然養鶏」。これが菅野農園の現在の内容です。田畑の副産物をニワトリに。ニワトリの副産物を田畑に。これらの循環を大切にして、農薬、化学肥料は極力使用しない。土は世代を超えたいのちの資源。土を大切にしつつ、できたお米や玉子はメッセージを添えて直接消費者に。これが菅野農園の基本です。これからどのような経営になっていくのかは息子しだいですが、この基本は変わらないと思います。 「とき(時)が来る。とき(佐渡の朱鷺)になる。」これは私の造語です。農の時代がやってくる。でもそこには農民はいない。農民は佐渡島の朱鷺のようになっていく。以前、そんな時代を予感して言葉にしたのですが、残念ながら時代はそのようにすすんでいます。農や食を考えるシンポジュウムなどに出てみても、そこに農民の姿を見ることは本当に少なくなりました。日本はどこに行くのでしょう。そんな時代のなかで、農民として生きて行くを選択した息子。「菅野農園」のこれから。どうぞお見守りください。 ☃☃まだまだ雪の世界です。 南の方からウグイスの便りが聞こえてきます。もう梅の花は散ったと和歌山の友達は教えてくれました。ですが、我が村はまだまだ雪のなかです。そうですねぇ。田んぼには50cmほどはあるでしょうか。屋根の雪が落ちたところには150cmぐらいの雪の小山が。山々にはどんな花も咲いていません。まだ冬山です。 それでも暖かくなっていますね。山々では雪崩が始まりました。春はそこまで来ています。種の芽だしが始まります。 (写真はダブルクリックで大きくなります。) ...もっと詳しく |
稲刈りが始まった。
我が家はまずもち米から刈りはじめる。 例年作はとれたかな。 それにしても米が安い。 JAの買い取り価格が発表され、村中が愕然としている。 絶望的な安さだ。 「首をくくって死んでしまえ」と言われているに等しい。 農水省は平成24年度の一俵(玄米60kg)あたりの生産費を15,957円と発表したが、今年、農家はそれを1万円に満たない価格(仮渡金)で売り渡すことになる。JAが悪いわけではない。市場価格とやらが米値段を押し下げているのだ。そしてそこには工業製品の輸出の見返りにアメリカなどから押し付けられた輸入米の存在があり、TPPの先取りがある。 最終的な精算金はこれよりも少しは高くなるだろうが、政府の「成長戦略」を受けて規模拡大してきた農家にとっては大打撃だ。 今年もたくさんの農家が農業から離れて行くだろう。 しかし、この国のリーダーたちの責任を問うても無駄だ。 俺たちがこの国をどのような国にしていくのか。 どのような未来を育んで行くのか。 原発同様、まずそこだ。 その上での一歩こそ求められている。 (力が入っているねぇ。) アホな連中はさておき、まず、みんなのいのちの糧を確保しよう。 稲刈りがんばっぺ! |
https://www.youtube.com/watch?v=bCjzToZfJVw&feature=youtu.be
上をコピーしてグーグルかヤフーで検索してください。 沖縄も原発も・・日本が崩落しようとしている。 この現実から逃げてはいけない。 無関心でいてはいけない・・・。 <2月22日 辺野古 県民集会 地元高校生 感動の抗議演説> |
ついにキツネを捕まえた。 まだ大人になりきっていないキツネだが、一緒についてきてニワトリたちを襲った仲間に違いない。立派な構成員だし、未来の立役者だ。それでも殺すのはしのびない。逃がしてやろうと近づいたらウーッと唸りながらこちらを睨む。 見れば足が一か所、口と舌が一か所、都合二か所がトラバサミにかかっていた。足はともかくとして、口の方はひどく傷ついていて、放してやっても助からないなと思えた。ここはしょうがない・・・な。 お前たちがニワトリを襲うのが自然の摂理ならば、俺たちがお前たちを捕まえて始末するのもその世界の出来事だ。悪く思うな。 でも、前回56羽を殺して逃げて行ったのはもっと大きなキツネだった。首謀者はまだどこかにいる。そいつを捕まえないことには落ち着かない。 ...もっと詳しく |
☀暑いですねぇ! それも毎日、毎日・・。
そのせいなのでしょう、田んぼの穂は例年に比べ1週間ほど早く顔をだしました。 今は高温障害が心配です。これにかかりますと、米が白っぽく変色し品質がグンと落ちてしまいます。水を張ること、それを時々抜くこと、新しい水をまた入れること・・など、とにかく水管理がその対策の全てです。 その点で我が家は朝日連峰の麓、水が切れることはまずありません。年中、冷たく清冽な水が流れています。 「我が里の何もなけれど何事もなく 田んぼに蛙(かわず)の声聞く夕暮れ」 これは91歳の母親の詠んだ句ですが(特に下の句はどこかで聞いたことがあるような)、きれいな水が豊かに流れているということがとてもありがたい。このような目から見ればいい農村なんですね。 ☁昨年から出番を待っていたお米は、モミ貯蔵庫から今年の3月に新しく建てた「低温貯蔵庫」に搬入しました。その際、全てのモミを玄米にしました。 その結果、今期のお米がどのぐらい足りないかが分かりました。8月発送分の足りないところを友人の作る特別栽培米・コシヒカリでお願いせざるを得なくなり、事情を説明しご承諾いただきましたが、毎月お米をとっていただいている方々にはご迷惑をかけることになってしまいました。 農家直送米の場合、新米のでる前の月あたりに昨年産米の過不足が明らかになるわけですが、その調整をどのようにしているのだろうか。足りなかった場合、あまってしまった場合、それぞれに対応が難しい。零細米作り農家の生き残りは「農家直送米」でと考えている我が農園としては、ぜひ知りたいところです。 このままずっと夏が続くのではないだろうか。秋になるのだろうか。 |
穂が顔を出した。 苗が成長し、稲になった。 あと40日ほどで刈取りの季節を迎える。 一粒の種から一本の苗が生まれ、それがやがて20本の茎に増え、それぞれが一つずつ穂をつける。 一つの穂には80前後のモミをつけたとして一粒が秋になると約1,600粒になる計算だ。 一杯のご飯は2,500粒前後と言うから、元をたどればわずか二粒にも満たない。 植物の恵。 |
今から60年ほど前のことになるが、母親はよくカレーを作ってくれた。それは俺たち兄妹にとって、とても楽しみなご馳走だった。小麦粉とカレーの粉を水で溶き、肉の代わりにクジラの白身。ニンジンやジャガイモ、ネギなどを加え煮込んでくれたもの。
夕方、遊びから帰ると、その香りが近所まで広がり、「あ、今日はカレーだ!」と、とても誇らしく、うれしかったことを覚えている。皿にご飯と香り豊かなカレーをかける。福神漬けなどのコジャレタものはなかったが、それがとってもおいしく、腹がはち切れるまで食べた。 それから随分時が経った。102歳になった母親は今も健在だ。何年か前に、子どもの頃に食べたカレーを再現してもらったことがあった。小麦粉にカレー粉、クジラに野菜は昔と一緒。出来上がった香りも、黄色の色合いも当時と同じ。 「よし!」とスプーンですくい口に運ぶ。ん? これがあの頃食べたカレーか? 味が淡白過ぎてコク感じられない。深みもない。まずくはないがおいしくもなかった。あんなに喜んだ味だったのに。母親には申し訳ないが、全く期待外れだった。 「お前たちはこのカレーをおいしい、おいしいと、いつも喜んで食べていたんだよ」と、母親は笑みを浮かべてはいたが、どこか淋し気だった。 なぜおいしく感じなかったのか?それは俺の味覚が変わり、昔の味では満足できなくなったからに違いない。今のカレーに感じるコクや深みは、カレーのルーの中に含まれている化学調味料の力なのだろう。母親が作った昔のカレーには、そうした調味料は全く含まれていなかった。 |
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アホな自粛ムードを吹っ飛ばせ!貧乏人!大酒飲み会(仮称)」
への呼びかけ
「コロナ」の片りんすら見つからない、こんな小さな田舎町で、
保育園、幼稚園から高校に至るまで、すべての卒業(園)に伴う祝賀会、謝恩会が中
止だという。
「キャンセルに次ぐキャンセルで手の打ちようがない」
それらを頼みにしていた友人が嘆いていた。
ただでさえ落ち込みの激しい長井。この小さな経済社会に襲い掛かる消費税、
暖冬による除雪作業の消滅、さらにコロナによるキャンセルと。
只でさえ冷え切っていた地域経済にこれでもか、これでもかと襲い掛かって来る。
そんな中、仲間と相談して上記の気楽な酒飲み会を持つことにした。
年齢、性別、一切関係なし。あえて言えば長井が好きなこと。
何人集まるか、どなたが来てくれるかは全く見当がつかないけど、
お出でいただけたならうれしい。
日時;3月14日(土)pm6時〜
場所;長井市中央会館
会費;4,000円
呼び掛け;青木文男090-8926-3028/金子俊郎090-4559-9224
菅野芳秀090-4043-1315/村田孝090-3645-6745
申し込み;なるべくなら早めに呼びかけ人に