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秋田花まるっグリーンツーリズムシンポジウム
もう一月も前のことなのですが、11月10日に秋田県大仙市で開催された「秋田花まるっグリーンツーリズムシンポジウム」に参加してきました。
というのも、このシンポジウムでは、昨年イギリスでお世話になったB&Bのオーナーであるジュリエットウィリアムさんの基調講演があったのです。お礼と歓迎(とさらなる勉強)を兼ねて田沢湖藩の旧校舎まで出かけてきました。
(以下文責 齊藤敏明)
2006.12.12:
ツーリズム事務局
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旧校舎の会場
今回の会場は、田沢湖藩の2つの小さな集落の中間にある廃校となった小学校の旧校舎。「思い出の潟分校」と名づけられたこの校舎は、県内の篤志家の方の寄付で修復され、現在はさまざまなイベントに使われるようになったといいます。あとで聞いた話ですが、この校舎の改築へ寄付をしたのは、校舎のほかに周囲に人工的なものが一切ないということが決め手になったとのこと。確かに雑木林の中の木造校舎はとても良い雰囲気でした。
さらに印象に残ったのは、この小学校の卒業生であり、現在この校舎の管理をされている千葉さんという女性が、歓迎の意を込めてこの学校の校歌を歌ってくださったこと。シンプルな歌詞が、随分と鈍くなっている気がしていた私の琴線にも触れるのでした。
2006.12.12::
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ジュリエットの講演
ジュリエットの基調講演は、イギリスでの彼女のB&B経営の実践方法とB&B経営への関係団体支援内容の紹介が中心。通訳は、私たちも何かとお世話になった東洋大学の青木辰司教授です。
要点は、B&B経営を成功させる(右肩上がりの経営を行なう)ためには、情報分析とその結果を改善に活かすことが大切ですよ、ということ。日本では、わかってはいるのだけれど、時間的(労力的)な制約もあって実際にはなかなかできない、というのが現実のようです。
ところで、その議論をする前に、明確にしておくべきことがあります。英国のB&B経営と日本の農家民宿を「農村地域で宿泊サービスを提供する」という共通項でみた場合、サービスの提供者が意識しているかどうかはともかく、その目的に明らかな違いがあるようなのです。
2006.12.12::
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なぜ農家民宿を経営しているのか
では、イギリスのB&Bの経営の目的が「ビジネス的な成功による自己実現」にあるとして、日本の農家民宿の経営者は何のために農家民宿を経営しているのでしょうか。
いろいろな方の意見も参考にしながら私も思うことは、日本の農家民宿の経営の多くは、ビジネスとしての成功ではなく、訪れた人に「おいしかった」とか「楽しかった」「また来ます!」といってもらえる事(自分の活動が世の中で何らかの役に立っていると認識できること、自分が世の中に認められること=社会的な自己実現)が目的となっているのだろうということです。それは、農村地域での暮らしを続けるための後ろ盾(=今の環境で前向きに生活するため動機付け)でもあるのでしょう。そこでは、金銭的に裕福になることは二の次なのです。だからこそ、労力の必要な農家民宿経営が可能なのです。
2006.12.12::
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