最上義光歴史館

最上義光歴史館
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5月8日〜10日に薬師祭植木市が開催されます。およそ400年前、最上義光が大火で失われた緑を取り戻そうと住民に呼びかけたのがはじまりとされています。日本三大植木市の一つで、今年は300店以上の露店が、東西方向は遊学館から五中の間、南北方向には六日町角から千歳公園の間に軒を連ねる見込みで、ようやくコロナ前の賑わいに戻りそうです。
さて、植木市とはいうものの、薬師祭ともいうようにまずは薬師堂をめざし進みます。人をかき分け参道に並び、薬師堂の手前で線香の煙を身にまとい、賽銭をあげ鰐口を鳴らし、手を打ちそうになるところをお寺だったと手を合わせ、おみくじを引いて運を試し、境内脇の広場に向かうと、子供ならお化け屋敷でワーワーキャーキャーと、大人なら休憩所に陣取りおでんでちょいと一杯というのがひとつのルーティンというか理想形でしょう。この段階で既に「植木市」というのが頭から飛んでしまっているのですが、ここから、どんどん焼きやら缶ビールやらを片手に、おもむろに植木を眺めに行くわけです(もしや迷惑行為?)。
 以前に比べ、植木はだいぶ少なくなっている感じですが、それでも数十万円もするカエデやツヅジなどは、立派なものほど初日に売約済みとなるようです。また多く見かけるのは、今の時期に開花するサツキやボタンなどです。
山形市の木となっているナナカマドは、庭のシンボルツリーにも生垣にもなるのですが、時期的な理由からか植木市ではあまりみかけません。ちなみにナナカマドの名前の由来は、あの朝ドラの「牧野日本植物図鑑」に「材ハ燃エ難ク、竈ニ七度入ルルモ尚燃残ルト言フヨリ此和名ヲ得タリト伝フ。」とあり、つまり7度かまどに入れても燃え残るからだそうです。
 草花も多種多様なものが並ぶのですが、特に目にするのは母の日(今年は5月14日)にむけたカーネーション。山形市内にはカーネーションを大規模に栽培している農園があり、この時期に合わせて開花させられるかが腕の見せどころ、なんだそうです。
カーネーションは色別に花言葉があり、また本数別にも花言葉を持っているそうで、1本なら「わたしの運命の人はあなたです」、50本なら「永遠」、そして108本だと「私と結婚してください」とのことですが、108というと煩悩の数と一緒で、いや、結婚と煩悩との関係はよくわからないのですが、数は一致しています。
まあ、そんなこんなを思い浮かべつつ、最上義光のことも思い起こしていただければ幸いです。


薬師祭初日の薬師堂


色とりどりのカーネーションが並んでいます。


お化け屋敷でワーワーキャーキャー